2015/11/08

☆ ドキュメント「本日のスタジオから」

2016年4月に国立国際美術館で森村の個展が開催されます。
現在、森村はこの展覧会に向けて鋭意新作を制作中!
当研究所、SNSでは、開幕までその創作の現場風景をお届けし
ます!

2015/11/30 
ただいま、大阪・北加賀屋にある名村造船所跡地にて映像作品のロケを行っています!
現場スタッフが、Facebook、新たに開設しましたinstagramアカウントにて写真レポートをアップしています!
ほぼ毎日更新していますので、ぜひご覧くださいませ。
Facebookページ https://www.facebook.com/morimura.yasumasa/
instagram https://www.instagram.com/yasumasamorimura/

 第3回 ルブラン

18世紀最も有名だった女流画家ルブラン(本名 エリザベート=
ルイーズ・ヴィジェ=ルブラン)。彼女はマリー・アントワネット
の肖像を描いた画家としても知られています。

今回は時間を追って制作過程をお知らせします。

画像1
今回のターゲットは女性。約2時間かけてメイクも念入りに。
(12:00~14:00)
Hp1 Leb1410

画像2
衣装、かつら、帽子着用。テスト撮影の段階でもこれくらいの
準備をしないとライト、カメラ位置の決定が難しい。
(~16:00)
Hp2 Leb1500

画像3
その後、ショールをまといポーズを決める。今回はチェックする
アイテムが多くて時間が掛かります。衣装、レース、ショール、
イヤリング、帽子の角度、帽子の羽根の形状、髪の毛、パレット、
筆 etc.etc.
(~18:00)
Hp3 Leb1515

画像4
ルブランの絵と見比べながら、かつらの修正など、いつものように
詳細なチェックを入れて本番撮影。(~19:30)
Hp4 Leb1528

今回の撮影には約7時間半掛かりましたが。前日の下準備が
万全だったので比較的短時間で終わりました。

(過去の「本日のスタジオから」は当HPの「ときどき日記by
森村」でご覧になれます。)


2015/11/01

☆ ドキュメント「本日のスタジオから」

2016年4月に国立国際美術館で森村の個展が開催されます。
現在、森村はこの展覧会に向けて鋭意新作を制作中!
当研究所、SNSでは、開幕までその創作の現場風景をお届けし
ます!

 第2回  ゴッホ

今回は、森村の実質的なデビュー作「肖像・ゴッホ」から
30年目の「ゴッホ」です。

画像1
今回の衣装。元となる作品のタッチに沿って、作品に
なったときその雰囲気が出るよう、森村が筆を入れます。
HP1gog

画像2
メイクの様子。奥のスタッフはかつらを整えています。
Hp2gog

画像3
メイク完了、かつら装着。
Hp3gog

画像4
衣装を着て、背景の前で、ポーズ。Hp4gog

前回の「レンブラント」のときにも書きましたが、細部の点検、
修正が続き、OKの声が掛かるまでテスト撮影を繰り返します。

今回の「ゴッホ」、如何でしょうか。
なお、ここに掲載した画像は制作途中のスナップですので、
正式の作品ではありません。正式作品は是非美術館でご鑑賞
下さい。


2015/10/26

☆ ドキュメント「本日のスタジオから」

2016年4月に国立国際美術館で森村の個展が開催されます。
現在、森村はこの展覧会に向けて鋭意新作を制作中!
当研究所、SNSでは、開幕までその創作の現場風景をお届けし
ます!

第1回  レンブラント

いよいよ、「本日のスタジオから」がスタートします。
この日は晩年の「レンブラント作品」を制作。画像に沿って
制作の様子をレポートします。
 
 画像1 まず、素顔の森村が背景前に立ちライティング
などをチェック。
HP1

 画像2 ヘアー、メイク、小道具、衣装など森村自身と各担当が
整えて撮影準備ほぼ完了。
HP2

 画像3 森村が所定の位置についた後、細部の点検。この作業を
厳密に行わないと良いものが出来ません。そして本番撮影。
1作品につき約100ショット以上撮影します。
HP3

 画像4 本番撮影後、モニターで画像チェック。OKが出なければ
再度同じ手順を繰り返し、より完璧な作品に。
HP4

 簡単に書きましたが作業中には色々な問題も発生します。
基本的には撮影は1日でやり切るため、最後は時間との闘い
という場面もありスリリングな現場です。

 


2014/07/27

ヨコトリ日記No4:2014年7月21日〜25日

7月21日
奈良原一高、ヴィア・セルミンス、ジョンケージなどの展示。
新港ピアでは、やなぎみわ作品が製作を進める。
1
写真1 ジョン・ケージ作品の点検作業
2
写真2 マレーヴィッチ展示中

7月22日
朝から新港で「夏の教室」参加の中高生達と、まだ展示途中の会場を見て回る。その様子をテレビカメラが収録。
午後は雑誌と新聞の取材がはいり、二度にわたり美術館の展示室を巡りギャラリーツアをおこなう。
美術館では和田昌弘の展示がはじまる。吉村益信のカラス、豚、メビウスの三作の展示や、スタンリー・ブラウンの展示も。

3
写真3 吉村作品のカラスの設置前の光景
4
写真4 インタヴュー中の釜ヶ崎芸術大学
5
写真5 新港ピアでの殿敷作品
6
写真6 新港ピアでの松澤作品展示中 
7
写真7 新港ピアでの大竹伸朗作品の部分 

7月23日
本日は取材無し。村上友晴、アグネス・マーティン、パレルモなどの展示。キーンホルツ、中平卓馬、ドラ・ガルシア、ラコウィッツなども進む。筑摩新刊「美術、応答せよ!」関連イベントなどの打ち合わせ。

7月24日
坂上チユキの展示。
キーンホルツ作品の展示。
ヴィム・デルボアの野外展示の場所決めなどなど。
8
写真8 キーンホルツ作品の箱

7月25日 
真夏の太陽。その下で、ヴィム・デルボアの野外作品の展示が始まる。終日かけて、しかし順調に展示が進む。タリン・サイモン、松井智恵、サイモン・スターリングなどの展示が各所で行われている。モリムラアートブックの色校チェック。
9
写真9 デルボア設置中。

夜はいったん大阪に戻る。31日の内覧会の記者会見でのスピーチの原稿執筆、その他基本31日の準備を仕上げる予定。


2014/07/20

ヨコトリ日記 No.3:2014年6月28日から7月20日

6月28日
世界でただ一冊の本プロジェクト「Moe Nai Ko To Ba」の制作現場である、大家利夫さん宅を訪問。すごい本ができていた。感動。
写真1写真1:「Moe Nai Ko To Ba」のイエリネクのページ。写真作品は、志賀理江子のオリジナルプリント。
写真2写真2:本の撮影をしているところ。かなり大きい本。
写真3
写真3:大家さんとのツーショット。

6月29日
午前中、横浜で雑誌取材。
午後、六本木のJ-Waveのスタジオで、葉加瀬太郎さんとトーク収録。
ふたたび横浜にもどり、出版物その他、様々打ち合せ。

6月30日
神奈川新聞、福音館、朝日新聞の取材を経て、最後はNHKとの打ち合わせ。

7月7日
京都市立芸術大学でレクチャー。

7月9日
大阪大学でレクチャー。
このところ、締め切り真近の、子供用カタログの原稿、ガイドブックの原稿、いくつかの依頼原稿等々で、毎日執筆。

7月14日
池尻大橋のスタジオで、音声ガイドの収録。音声ガイドのための原稿を書く時間がとれず、昨夜は徹夜。27ポイントで作品解説をする。ナレーションの練習もできず、ぶっつけ本番。午後イチからはじめ、5時までかかる。
夜は、渋谷にて食事をしながら、松蔭浩之さん、今野裕一さん、大舘奈津子さんらと歓談、打ち合せ。

7月15日
午前、雑誌取材。
午後は、ラジオ収録のあと、さまざまな打ち合せ。

7月16日
新港ピアにて、展示。
NHK打ち合わせ、ドキュメントチームとの打ち合わせなど。
日記4
写真4:新港ピアの展示途中の様子(大竹伸朗と松澤宥)
日記5
写真5:新港ピアの展示途中の様子(制作中のやなぎみわ作品)
日記6
写真6:新港ピアの展示途中の様子(ついに来た殿敷作品)
日記7
写真7:新港ピアの展示途中の様子(ヤン・ヴォーの立体作品)
日記8
写真8:美術館グランドホール
(マイケル・ランディの巨大な「芸術のためのゴミ箱」
 会期中にいろいろな人が作品を捨てて行く、参加型作品)

7月20日
明日から横浜での暮らしが始まる。
その準備や、大阪での残務処理に追われる日々・・・


2014/06/25

ヨコトリ日記 No.2: 6月14日~25日

6月14日、
横浜美術館にて、ヨコハマトリエンナーレ・サポーターの皆さんへ、ヨコトリのコンセプトを説明する会を催す。主に、来場者への作品解説を担当してくださる方々が対象。数日前から、なにをお話するか、いろいろと考えていたが、まったくうまくまとまらない。当日も午前4時に起床。いろいろ考えるが、どうもよろしくない。言いたいことが多すぎるのかもしれない。ついになにもまとまらないまま、会場へ。「まとまりません」と最初に宣言。すこし気が楽になり、いろいろなお話をする。大丈夫だっただろうか。皆さんが作品解説するための役に立つ情報をしっかりお伝えできただろうか。

6月15日
午前中、中高生対象の「ヨコトリ・夏の教室」受講者、約20名にお話をする。
ホテルで、午前3時に起床、また、お話の内容を模索する。「作品」と「商品」はどう異なるか。この問題を、簡単な言葉で解説する。これがもっとも大事なことかという結論にいたる。

お話を終えたあと、みんなでまだなにも展示されていない美術館を見学。
みんなとわかれて、ヨコトリチームと様々ミーティング。
午後は、ひきつづき会議。釜芸の上田假奈代さん来訪、ミーティング。
音声ガイドの打ち合せほか取材もこなし、終了は9時前。

6月16日
午前、東京で某放送局との打ち合せ。約2時間いろいろ話す。
午後、芸術新潮のヌード特集で、木下直之さんと対談。対談前に、都内の公共裸体彫刻を見学。

この日、重いキャリーバックを持って慣れぬシューズで歩いたせいか、数日後右足くるぶしが痛みだし、整形外科へ。テーピングして足が動かぬよう固定。一週間くらいは、安静をと言われる。
マイケル・ランディ作「Art Bin」への参加のお願いをメールなどにて開始する。
解説パネルやガイドブックのための執筆や、メールインタヴューなどへの応答にあけくれる。


2014/06/18

本日よりヨコトリ日記  No.1:2014年6月1日から11日

ヨコハマトリエンナーレ開幕まで、2ヶ月を切った。
4月に開催した第四回記者会見を終えて後、スタンリー・ブラウンからトリエンナーレ事務局に直接連絡がはいり参加を表明。あきらめかけていたスタンリー参加がやっと決定した。ジョン・ケージのオリジナル楽譜も記者会見後にほぼ決定。タリン・サイモンもなんとか参加条件をクリアできそうである。こうして、まだ記者会見では発表されなかった重要な作家も次第に出品が可能になり、なんとか予想通りのラインナップが確定されそうで、ちょっと安心。
5月25日、福岡アジア美術館でトーク。司会は黒田雷児さん。6月5日、京都精華大学でトーク。6月9日、建畠さん来訪。資生堂「花椿」誌へのヨコハマトリエンナーレに関する寄稿のためのインタヴューのため。どんなことを書いていただけるか楽しみだ。

6月11日、大竹伸朗が作品を制作しているという大阪の工場に見学に行く。
巨大な作品だ。
大竹作品1
*写真1は大竹作品全景

まだこの作品に、蛍光灯やシャンデリアやミラーボールがつくという。
蒸気が出たり音がなったりもするという。船の廃材、世界各国で集めた絵はがきや家族写真、解体したフェリーの船着き場で出た廃材などの無数の素材が組み上げられて出来ている。
大竹作品2
*写真2は作品の部分写真

世界各国から「忘却物」が漂流し集積し、一冊の本のような形になった作品であるが、乗り物とも動物とも見える、想像力をかきたてる作品である。
作品の写真を見た私の知人のひとりは、これを「忘却の玉手箱」と評した。
大竹作品3
*写真3は作品の内部に仕組まれた小部屋。大竹が集めた世界各国の家族写真などがぎっしりと張り巡らされている。ここにシャンデリアや畳も持ち込まれるらしい。

マイケル・ランディの巨大な芸術のゴミ箱(=忘却の容れ物)にはじまり、大竹伸朗の巨大な忘却の玉手箱に終わるヨコトリ2014。
自分でいうのもナンだが、なかなかいいかもしれない。
大竹作品4
*写真4は大竹作品前でのツーショット