神奈川新聞
2014年4月23日
横浜トリエンナーレ 参加作家 第2弾決定
笠原さんら55組
23面
月別アーカイブ: 2014年4月
2014年4月23日
横浜トリエンナーレ 参加作家 第2弾決定
笠原さんら55組
23面
横浜トリエンナーレサポーター事務局・発行 (執筆)
VOL.4 2014年4月
サポーターの皆さんから教えられたこと 森村泰昌
このフリーペーパーは、黄金町エリアマネジメントセンターの主要施設の他、横浜市内の主要文化施設で配布されています。
昨日4月22日、ヨコハマトリエンナーレ2014 第4回記者会見が横浜美術館レクチャーホールにて開催されました。
アーティステック・ディレクターを務める森村から展覧会構成、参加作家第2弾(計62組)を発表しました。
展覧会構成について説明する森村。出品作家はアンディ・ウォーホル、ジョゼフ・コーネル、大竹伸朗、松井智惠のほか、会期が重なる2つの国際展(札幌国際芸術祭2014、福岡アジア美術トリエンナーレ)も展示に「漂流」し参加します。
出品作の一つ、”世界にただ一冊の本”「Moe Nai Ko To Ba」についても紹介しました。
ご登壇いただいた出品作家の皆さんと。左からトヨダヒトシ氏、森村、笠原恵実子氏
記者会見後、囲み取材にも対応していました。
展覧会構成、出品作家の詳細はヨコハマトリエンナーレ2014公式HPをご覧ください。
研究所所員より:ついに展覧会の全貌が明らかとなったヨコハマトリエンナーレ2014。展覧会は「ふたつの序章と11の挿話からなる「忘却の海」の漂流譚」として構成されており、章立てを読んでいるだけで大きな物語へと誘われるかのよう。記者会見で上映された展覧会構成と出品作家のスライドショーは、そんな物語の目次と挿絵を映し出しているかのように見え、静かに鳥肌が立ちました。森村は”世界にただ一冊の本”「Moe Nai Ko To Ba」を紹介した時に、展覧会最終日にこの本を燃やす儀式を行うことにも触れていましたが、このヨコハマトリエンナーレ2014という物語は、人々が「いつかは消えゆくもの」に対して考え、見つめていく大きな機会になるのではないでしょうか。
開幕日の8月1日まで後100日と少し。物語のページを開く夏がいよいよやってきます。
開催概要
展覧会タイトル:ヨコハマトリエンナーレ2014
「華氏451の芸術:世界の中心には忘却の海がある」
会期:2014年8月1日(金)~11月3日(月・祝)
開場日数:89日間 ※休場日:第1・3木曜日(計6日間)
主会場:横浜美術館、新港ピア(新港ふ頭展示施設)
ロシアのサンクトペテルブルグに行き、エルミタージュ美術館で作品制作のための写真制作を行った。同じエルミタージュ美術館で6月後半から開催される国際展、マニフェスタ10のための作品である。
同行者は、一色事務所の一色與志子さん、そして今回の写真撮影担当の川村麻純さん。
その模様を、40枚の写真とともにまとめてみた。題して、ロシア幻想紀行。
それでははじめます。
4月9日 東京でヨコハマトリエンナーレの打ち合わせをすませ、成田のホテルに一泊。写真は,成田の滞在ホテルのバーにて。
4月9日 モスクワ経由で夕方、サンクトにはいる。夜7時でもまだ明るい。
4月10日 ホテル最上階で朝食。写真は、ホテルのレストランからのサンクトの眺め。
4月10日 エルミタージュに直行。快晴。
同日、撮影場所の下見。写真はレンブラントルーム。
ロシアの食べ物。ほかに、グルジア料理なども食す。
サンクトの市街中心にある、マニフェスタオフィス。
4月11日〜12日 本格的な撮影をする。朝9時から夜8時まで。
1941年〜44年、サンクトがドイツ軍の包囲されていた頃のエルミタージュをテーマとした写真制作。私は当時の人物(画家)として登場する。そのシーンを撮影するのだが、監視の人は高齢者が多く、当時を知っているのだろう、並々ならぬ関心を持って見てくれていた。
男性画家ワシリー撮影が終わり、私はホテルに戻り、女性画家ヴェラのメイクをして、再びエルミタージュに戻る。
レンブラントルームにて撮影。(撮影:一色與志子)
スペイン絵画の部屋にて撮影。(撮影:一色與志子)
撮影されたイメージを川村さんとチェックしているところ。(撮影:一色與志子)
大きな壷とともに。(撮影:一色與志子)
撮影が一段落し、記念撮影。むかって右端が、いろいろお世話をかけた、マニフェスタオフィスのセルゲイ君。(撮影:川村麻純)
カラヴァッジョの前で。(撮影:一色與志子)
4月12日
すべての撮影を午前中に終え、午後、あたらめてエルミタージュを見学。
写真はレオナルド・ダ.ヴィンチ作のマドンナ
ティッツアーノのイエス・キリスト
マドンナもキリストも窓際に展示されている。その窓からの反射が、神々しく、あえてその反射を取り込んで撮影。
ルーベンスの部屋。以下すべて、撮影は色をヴィヴィッドに仕上げ、エルミタージュ幻想のイメージで。
これは誰の絵か忘れたが、印象的なユーディット。
ティッツアーノの初期絵画、珍しい。まだ稚拙だが、なぜか惹かれる。
フラアンジェリコ。ガラスのシャンデリアが映ってステキ。
レンブラントの大作「放蕩息子の帰還」
マチスの絵と子供達
雨のエルミタージュ
窓からの風景は、ベネチアを思わせた。
窓越しに海。
4月13日
撮影が終わり、サンクト観光。
こういう古い建物が続く。町にはトロリーバスが走る。地下鉄もある。
高層ビルはないが、新しいモールのようなものも出来つつあって、街の変化も目立つ。
血の上の救世主教会に行く。
教会の内部。すべてモザイクで作られている。
ロシアの詩人、アンナ・アフマートヴァの住まい(今は博物館として見学できる)を訪問。
ここへ来ると、いきなりタイムスリップし、空気がソビエト時代の気配に変わって行く。
アンナ・アフマートヴァのアパートの台所。
台所にて。(撮影:川村麻純)
すてきな陶器の人形。
食卓。
モジリアニが描いたアンナ・アフマートヴァの肖像。
この日の夜、マニフェスタオフィスにて、芸術監督のカスパー・ケーニヒと会見。作品内容、展示、カタログなどについて打ち合せ。
夜遅く終了。タクシー事情が悪く、雨のなか、カスパーもふくめ、みんなで立ち往生。ホテルに戻ったのは11時過ぎ。なんとか近くのグルジア料理のレストランで食事がとれる。
4月14日 帰国の途のつく。
4月15日朝、成田着。成田にて、緊急のヨコトリ会議を終え、大阪に夜戻る。カスパーとの会議で、カタログ用のラフスケッチ(コラージュ)を作ることになったので、まずはこれを仕上げなければならない。コンピュータ合成は、
5月の連休あけ、一気にやってしまうことになるだろう。
エルミタージュ美術館にて。
カラヴァッジョ「リュートを弾く若者」1596
昼食で食べたピロシキ。
雰囲気はほぼミートパイという感じ (ピロシキの意訳 : 小型パイ)。
これはキャベツと玉子入り、具は各種ありサーモンも美味だった。
エルミタージュ美術館での撮影がスタート、
詳細は後日レポート。
これからいよいよエルミタージュ美術館へ。
写真は宿泊ホテルのレストランからの街景色。
サンクトペテルブルク=08:44 日本時間=13:44。
時差は-5時間。