11月14〜16日
紫綬褒章の伝達式と皇居での拝謁のため東京に向かう。
15日11時、如水会館にて伝達式。控えの間で、大竹しのぶさんや種田陽平さん御夫妻とあいさつ。大竹さんとは、1999年、蜷川幸雄演出の芝居「パンドラの鐘」で一緒だった。種田さんは、辻仁成監督の映画「フィラメント」の美術監督だった。私はともに「俳優」として出演したのだが、下手でも無謀でもそういうことをしていたおかげで、異分野の人達との交流が生まれた。当時は、「あまり手広くいろいろやるな。美術に専念しろ」あるいは、「もうモリムラは美術の人じゃない」などと言われたりもしたが、今にして思えば、決して悪い事ではなかったと感じる。
細胞生物学の岸本健雄教授夫妻や、情報科学の西尾章治郎教授夫妻とも談笑する。
午後に皇居に行く。天皇陛下は体調がすぐれず、秋篠宮殿下が代行。長い一日が終わる。
帰りに文科省の若い人から、全員に、天皇陛下からの賜物が配られる。四角い箱で、ずっしりと重い。文鎮か何かと思いつつ、ホテルに戻って開けてみると、「菊焼残月」という、大きな三笠饅頭がみっつ入っていた。菊の御紋章の焼き印のある菓子であった。
*写真は、ホテルからの朝の景色